21cm x 14.9cm x 2.3 cm | 504ページ |
【創作】
宇佐見りん「推し、燃ゆ」(150枚)
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。学校生活も家族関係もままならない高校生のあかりは、アイドル・上野真幸を解釈することに心血を注ぐ。祈るようなその暮らしが、ある日、彼がファンを殴って炎上し、揺らぎ始める。デビュー作『かか』が三島賞候補の二十一歳、圧巻の第二作。
町屋良平「死亡のメソッド」(100枚)
「おまえのゴシップがいつかひとをころすよ」――ネットの炎上記事で生計をたてる鳥井が、十数年ぶりに再会した小学校時代の同級生・菅は、有名俳優になっていた。「カメラがあると生きている感じがする」菅の姿をYouTubeに次々アップしてゆく鳥井だったが……。新たな小説世界を拓く傑作。
岡田利規 現代語訳「藤戸」
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【特集1】
覚醒するシスターフッド
〈中篇〉
王谷晶「ババヤガの夜」(210枚)
お嬢さん、十八かそこらで、なんでそんなに悲しく笑う――。新道依子は関東有数の暴力団に喧嘩の腕を買われ、一人娘の護衛を任される。拳の咆哮轟くシスター・ハードボイルド!
〈対談〉
ブレイディみかこ×王谷晶
「生き延びるためのシスターフッド」
〈短篇〉
桐野夏生「断崖式」
マーガレット・アトウッド「老いぼれを燃やせ」(鴻巣友季子 訳)
柚木麻子「パティオ8」
ヘレン・オイェイェミ「ケンブリッジ大学地味子団」(上田麻由子 訳)
藤野可織「先輩狩り」
文珍「星空と海を隔てて」(濱田麻矢 訳)
こだま「桃子さんのいる夏」
キム・ソンジュン「未来は長く続く」(斎藤真理子 訳)
〈エッセイ〉
高島鈴「蜂起せよ、〈姉妹〉たち ――シスターフッド・アジテーション」
青山七恵 「井戸水の音」
秋元才加「手を取り合い、最短の道を行く」
〈論考〉
小澤英実 「抗体としてのシスターフッド ――ともにあることの認識論」
岩川ありさ 「たがいを支えあう言葉の回路 ――岩城けい『さようなら、オレンジ』論
真魚八重子「発展途上のシスターフッド映画」
瀬戸夏子「誘惑のために」
〈特別企画〉
「私の好きな「私たち」」シスターフッド作品ガイド
青柳菜摘・大前粟生・五所純子・野中モモ
「シスターフッドについて語るわれわれというブラザーフッドについて」
TVOD
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【特集2】
非常時の日常
23人の2020年4月-5月
いとうせいこう/大友良英/奥泉光/小山田浩子/かん(劇団雌猫)/木皿泉/岸本佐知子/最果タヒ/島本理生/清水博之/関口涼子/多和田葉子/辻山良雄/津村記久子/中原昌也/中村文則/穂村弘/松浦寿輝/水村美苗/宮内悠介/村田沙耶香/目取真俊/柳美里
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【特集3】
世界の作家は新型コロナ禍をどう捉えたか
オルハン・パムク 「偉大なパンデミック文学が私たちに教えてくれること」(藤井光 訳)
レベッカ・ソルニット 「この危機を乗り切る方法は私たちが一体になること――コロナウイルス禍中に芽吹く相互扶助」(渡辺由佳里 訳)
川上未映子 「花がより美しくみえる」
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ほか
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